ふぐの豆知識

下関で「ふぐ」のことを「ふく」って呼ぶの知ってました?|どっちが正解なの?|独自性を出しているだけじゃないの?

    下関で「ふぐ」を「ふく」って呼ぶの知ってました?|ふぐは明治に初代内閣総理大臣「伊藤博文」の働きかけによって下関で食の解禁となりました。

    ふぐ料理には、刺身・ちり鍋・白子・一夜干・唐揚げ・フライ・雑炊などあり、現在では全国でたくさん食べられています。しかし、ふぐには猛毒があり、その毒により命を落とすことも。明治時代には、「河豚食う者は拘置科料に処する」という禁止令もあったそうです。

    下関で「ふぐ」を「ふく」って呼ぶの知っていました?【下関がふぐの本場といわれる由縁】

    (参照:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』など)

    明治20年(1887年)に下関を訪れた初代内閣総理大臣「伊藤博文」。時化でおもてなしが出来ないと考えた料亭の女将が打ち首覚悟でふぐを御膳に出したそうです。ふぐ料理の味に感嘆した伊藤博文が山口県知事に働きかけ、明治21年にふぐ食が解禁となりました。ふぐの毒は、生魚の体内にあること、水に解けやすいことなど、それがタンパク質(酵素)様のものでないことを研究により突き止め、内臓を取り除くことを条件にふぐの販売が解禁されたといわれています。ふぐの毒のある部位を取り除き、食べられる状態にすることを「身欠き(みがき)」と言います。全国で水揚げされたふぐの集積地として下関市の唐戸魚市場(南風泊:はえどまり市場)が有名です。

    下関ではたくさんのふぐ料理店ができ、たくさんのふぐ料理人たちが競い合い、そこで技術が磨かれ、あの鮮やかな絵皿が透けるほど美しいふぐの刺身盛りが誕生しました。

    写真:菊盛(ふぐの老舗 日高本店オンラインショツプ

    下関で「ふぐ」を「ふく」って呼ぶの知っていました?【ふぐは漢字で「河豚」と書きます】

    ふぐは漢字で「河豚」と書きます。

    日本では、平安時代に「布久(ふく)」や「布久閉(ふくべ)」と呼ばれ、江戸時代中期から、「ふぐ」と呼ぶようになったと言われています。その名残もあり、下関や中国地方の一部では「ふく」と呼ばれているとか。ふぐは食事の仕方から海底で砂を吹く性質があるため「ふく」の語源には「吹く」からとする説や、ふぐの特性の膨らむものからとする説があります。

    「河豚」の由来は、中国からきています。海よりも河に生息するフグが親しまれていたことから「河」が使われ、膨れた姿が豚に似ていること、釣り上げた時、豚の鳴き声に似た音を発することから、「豚」が使われるようになったと言われています。
    ふぐを表す漢字には、「河豚」の他に「鰒」「鮐」「魨」「鯸」「鯺」「吹吐魚」もあります。

    こうしてみると昔から日本では「ふく」と呼ばれていましたが、現代では「ふぐ」が一般的のようです。河豚は「ふぐ」と濁ると「不遇」や「不具」を連想させ、縁起が悪いという理由もあり、下関では「ふぐ」を「ふく(福)」と昔ながらの呼び方をしています。若い世代は、「ふぐ」と呼ぶ人も増えているそうですが。。。

    ※商品名などはこだわりを持って「ふく刺し」など「ふぐ」ではなく、「ふく」を使っていますが、検索キーワードが重要なインターネットでは、あえて「ふぐ」に置き換えています(諸事情)。

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